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葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round36!!

1 :聖俺様:01/11/14 00:18 ID:ovI3xjWZ
今だ!part36ゲットォォォォ!!
詳しい詳細は>>2-10だゴルァ(゚д゚)
 ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄      (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ
・票は1人1票。二重投票や自然数でない票は無効。
・★★★重要!投票ルールが変わります★★★
投票対象者の名前(「いいんちょ」などの俗称でもOK)を
<<>>で囲って投票してください。詳細は>>2-10

・己の萌えに賭けて、多重投稿禁止!
  (ケーブルの人はIDが他の人と一致する可能性がありますので、
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トーナメント表とブロック別予想、今までの対戦結果はこちらへ。
http://artemis.tripod.co.jp/
過去ログ:
http://210.224.181.90/~noz/tornament/
前スレ
葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round35!!
http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1005645864/
関連スレ
葉鍵板最萌トーナメント予想・感想etcスレ7
http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1005332739/

120 :狗威 ◆inui/iEQ :01/11/14 02:45 ID:1VpEZS9z
 あたりの森には蝉の声が響いている。
 その森に包囲されるように、ポツンと存在する小さな墓地。
 私は、その場所で、重たい水桶を両手で抱えるように持ちながら一歩一歩、ゆっくりと
歩いていた。
 あの日、彼女の死を聞いて以来、始めて訪れるその子のお墓。
 私は、彼女の葬儀の日から、ずっと迷っていた。
 私はこの場所を訪れるべきか否か。
 果たして、私にこの場所を訪れる資格があるのか。
 あの日、知らない男の人からの電話。
 とても切羽詰った声で、私に助けを求めてきた。
『具合がよくないんだ! 俺だけじゃどうにもならない。誰かの助けが必要なんだ!』
 結果から言えば、私はその求めを拒否した。
 彼女の名前を聞いた時、たしかにちょっとした心配ぐらいはした。
 でも、そのあと変った彼女の声を聞き、私は無理にでも自分自身を納得させた。
 電話にでることくらいはできるのだし、それに私一人が行ってもなにもかわらない
のではないか、と。
 しかし、その考えが誤っていた事は、一本の電話によってあっさりと証明された。
『観鈴さん、亡くなったんだって』
 クラスメイトから回ってきた連絡網。
 それを聞いた時、私は意識が飛びそうになるのを必死で堪えながら、ただ受話機に
耳をあてていた。
 そして、学校からの指示により、クラス全員が半強制的に出席させられた彼女の葬儀。
 私は、ただうつむいて、この時が早く流れるのをじっと待っていた。
 助けに応じなかった事の罪悪感と、私一人が行ってもなにも変らないという自己への
弁明。その二つの責めぎ合いが私の中で繰り返されていた。

121 :狗威 ◆inui/iEQ :01/11/14 02:45 ID:1VpEZS9z
 でも、結果として、今、私がこの場所に居るということは、その争いには罪悪感の方が
勝ったということかもしれない。
 夏の陽射しの下、重たい水桶を持ち、よくやく私の目的地――神尾さんのお墓の近く
に辿りついた時、私は、そこに先客がいることに気づいた。
 グレーのツーピースを着て、長い髪を後ろで一つに束ねた女性。
 私は、なんとなくこの人に見覚えがあった。
 誰だっただろうか? 私がそうして悩んでいると、その人はくるりと振り向き、私と視線が
合った。そして、私はその人が誰であるか思い出すことができた。
 神尾さんの葬儀の時、ただ一人泣いていた女性。
 多分、神尾さんの親族なのだろう。葬儀の時の席の位置関係からその事は想像できた。
 ちょっと歳は離れているが、多分、神尾さんの姉か従姉妹にあたる人だろう。
 私は、その人と目が合うと、ペコリと小さく頭を下げた。
 すると、その人も軽く会釈をして、私に声をかけてきた。
「ここに、なにかご用ですか?」
 ちょっと関西訛りのある、でもとても綺麗な声だと思った。
「……あの、お墓参りにきました」
 私がそう言うと、その人はちょっと驚いた顔をした。
「いや、なに。この娘のところにお見舞いにきてくれる人が、うちと敬介以外にもいたんか
と思ってな。ああ、敬介言うんは、この娘の父親の事や。ほら、この娘、けったいな病気
持ってたやろ。せやからちょっとびっくりしたわ」
 その人はそう言うと「ははは」と小さく笑った。
 どことなく影の笑いだと思った。

122 :狗威 ◆inui/iEQ :01/11/14 02:46 ID:1VpEZS9z
「……あの、私……」
 私はなにか言おうとした。
 私は神尾さんの友達なんかじゃない事。
 ただ、席が一つ後ろなだけのクラスメイトである事。
 そして、神尾さんを見捨てた薄情な人間である事。
 でも、その人は私の言葉をさえぎるように話した。
「ええねん。この娘に友達がいないことは重々承知や。なんせ、カラスが唯一の友達だとか
言っておった娘やからな。ほんま、ちょっと暗すぎや。友達できへんのもしょうがないで」
 そうして、その人は一息ついたあと続けた。
「でも、こうしてお墓参りに来てくれるなんて、この娘、ごっつ喜んでると思うわ。ホンマありがとな」
 そう言って、ペコリと頭をさげる。
 私は、その人を見て、本当の事を言わなければならないと思った。
 この人の前では嘘をついてはいけないと、そう思った。
「……私、神尾さんを見捨てたんです」
 うつむきながら、つぶやくように話す。
 下を向いているため、その人がどんな顔をしているかは分からない。でも、すごく厳しい顔をしている
のではないかと予想がついた。
「ある日、男の人から電話がかかってきたんです。神尾さんが危ないんだ。助けてくれって……。
でも、私はその求めを拒否してしまったんです。私、次の日は家族と旅行にいく予定だったし、
その後、電話を換わった神尾さんの声も元気そうだったし、それに、私一人が行ってもなにも
役には立たないと思ったし……。でも、私は、その求めに応じるべきだったんです。役にたたないだとか、
そうじゃないとかそんなのは言い訳だったんです。
 私、クラスでは神尾さんの後ろの席に座ってたんです。だから、私は神尾さんの友達になろうとしました。
実際、私達の相性は良かったと思います。良い友達になれるとその時は思いました。でも、神尾さんは突然
癇癪を起こして、それ以来私達の仲は疎遠になっていったんです。神尾さんが癇癪を起こした時、私は

123 :狗威 ◆inui/iEQ :01/11/14 02:46 ID:1VpEZS9z
なにもしてあげられませんでした。その罪悪感から逃れる為、私は神尾さんを避けたんです。つまらない
理由ですよね。そんなことでクラスメイトを避けるなんて……。
 だから、私はその電話の求めに応じるべきだったんです。あの時の罪を、その時に償うべきだったんです。
……でも、私はまた逃げました。電話の求めに応じなかった本当の理由は、神尾さんに会うのが
嫌だったことなんです。彼女と会うと、あの時の罪悪感が戻ってくるから、だから、私はあの電話の求め
に応じなかったんです。
 ……あはは、ホント馬鹿ですね。小さな罪から逃れるために、さらに大きな罪を被るなんて。ホントに、
ホントに、馬鹿ですよね……」
 私はそこまで一気にしゃべった。最期の方は、誰に対するでもなく、ただ視線の先。墓地の石畳に
対して話していた。
 気がつけば、その石畳の上には、小さな丸いシミがいくつもできていて、それで私は自分が泣いている
ことに気づいた。
「……あんた」
 その人は静かに、しかし厳しい声で私に言った。
「よう事情はわからんけど……だけど、この娘の為にあんたが罪悪感を感じているなら、それなら
その罪は忘れて欲しい」
 それは、私にとって以外な言葉だった。
 驚いて顔を上げると、そこには優しく微笑むその人の姿があった。
「この娘も、自分が原因でクラスメイトが苦しんでると知ったら、さぞ寝覚めが悪いと思うで。
だからな、だから、あんたのその罪、忘れて欲しい。この娘もそれを望んでるはずや」
 本当に以外だった。
 私は、この人に怨まれて当然のことをしたのに……。
 激しい恨み言を浴びせられることも覚悟していたのに……。
 だけど、この人は優しく「罪を忘れろ」と言ってくれた。

124 :狗威 ◆inui/iEQ :01/11/14 02:47 ID:1VpEZS9z
「ほんま、けったいな娘やで。うちだけに留まらず、大切なクラスメイトも泣かせるなんて。
ほんま、あとでお仕置が必要やな……」
 その人は、そう神尾さんのお墓に向かってつぶやいた。
 その横顔は悲しい影に満ちているように思えたけど、だけど、なんだかわからないけど、
強い『なにか』があるような気がした。
「そういや、まだお互い名前を名乗ってなかったな。うちは晴子……あんたは?」
 そう言って、その人――晴子さんは私に優しく、そして強さを持った瞳を向ける。
 私は、その瞳をまっすぐに見つめながらはっきりと答えた。
「川口、茂美です」

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