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葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 Round38!!

283 ::01/11/17 04:43 ID:42e27KJh
先ほどから降り続いている雨が窓に当たり、憂鬱な音を立てている。
ふと首をめぐらすと繭が少し離れたレジで、
照り焼きバーガーを大量に追加注文して店員を困らせていた。
「あと、もひとつてりやき」
こういうところは相変わらず困った奴だ。
でも、それでも、今日は・・・繭は確実に成長していると実感できた。
(そう・・・繭はもう俺の手助けなしでもやっていける)
寂しいような感覚と共に自分の体の重さが一気に希薄になったように感じた。
(恋人ごっこも・・・ここまでか。ゴメンな・・・一緒に照り焼き食べてやれなくて)
そう思った次の瞬間、俺は

284 ::01/11/17 04:44 ID:42e27KJh
(どこだ?ここ?)
一面の空に雲が広がっていた。
夜明けとも夕暮れともいえないオレンジの空。
(こうへいは、やくそくをはたしてくれただけだよ)
(約束?)
(そう。ずっとむかしの。こうへいもわすれかけていた、やくそく)
(そうか・・・約束は守らないとな)
(こうへいは、せかいがきらいなんだよね?)
(そうかもな。嫌な事も・・・結構有ったからな)
(だいじょうぶ。ここにいれば、もうつらいこともくるしいこともないよ。えいえんに)
でも、あいつは頑張っていた。
(・・・今、一瞬誰かの事を・・・?)
(こうへい・・・?)
「こーへー・・・?」
(・・・。そう・・・だ・・・まだ、約束を・・・まだ・・・続いているんだ・・・例え、ごっこでも、恋人の約束が・・・)
(こうへい?)
(あいつは馬鹿だから、ちゃんと面と向かって恋人ごっこは終わりって言ってやらないと・・・)
(・・・そっか。こうへいは、あたらしいやくそくをしているんだね)
(え?)
(とてもささやかだけれど、きづいていないかもしれないけれど、
それは、こうへいがおもういじょうに・・・とても・・・たいせつな・・・やくそくだから・・・)
声が徐々に遠のいてゆき、

285 ::01/11/17 04:44 ID:42e27KJh
「・・・はっ!」
ガバッと身を起こし、ふと、ハンバーガー屋の片隅の席に一人佇んでいることに気付く。
もしかして、眠ってしまってたんだろうか?妙な夢を見ていた気もする。
目の前に食べる物も無く、することも無かったので、店の外に出る。
雨が降っていたような気がしたが、表は穏やかな陽気で晴れ渡っている。
桜吹雪が舞う中、すぐ隣を繭の本来の学校の制服を来た女の子が通り過ぎていった。
ふと、無性に繭の事が気になった。
この時間なら学校に居るだろう。がんばって、通っている筈だ。
そう。あいつは、もう一人でやっていけるはずだから。
確信を持って、繭の学校へ向かう。
[卒業式]
の看板が目に入る。ツイてるな。これなら部外者でも怪しまれないだろう。
さらに、グラウンドに一歩足を踏み入れた瞬間、運良く繭を見つけた。
ちゃんとブレザーを着てるのを見て、胸をなでおろす。どうやら元気にやっているようだ。
ふと振り返った繭と視線が合ったので声を掛ける。
「よっ!今日も元気そうだな!」
そのとき、繭が何故か突然見せた心からの笑顔に、
俺は不思議な懐かしさを覚え、心を奪われた・・・

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