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Leaf&Key仮想戦記〜ひとりぼっちの戦場編〜

1 :名無しさんだよもん:01/12/19 14:32 ID:f++AOMVJ
過去スレ

Leaf&Key仮想戦記〜永遠の遁走曲篇〜
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=989927173

Leaf&Key仮想戦記 〜誰彼の葉鍵編〜
http://cheese.2ch.net/leaf/kako/974/974402008.html

Leaf&Key仮想戦記第一部 (2ちゃんねる葉鍵板リレー小説置き場)
http://nanasei7.tripod.co.jp/

本文は>>2から

76 : :01/12/26 14:59 ID:KVr+7MlW
 クリスマスが終っても、麻枝は吉沢に部屋に入り浸っていた。
「おい、会社のほうはいいのか?新作の制作が佳境に入っているころじゃないの
か?みんなも心配しているぞ」
「いいんですよ、会社なんて。僕がいなくても他のメンバーで十分やっていけま
すよ。今頃、ぼくの心配なんかより、コミケのことで頭がいっぱいですよ…」
 クリスマスの晩、不満憤懣そして自分への嫌悪が吉沢の演奏によって洗い流さ
れたとはいえ、いったん飛び出した麻枝は引っ込みがつかなくなっていた。吉沢
はそんな煮え切らない麻枝を怒鳴りとばしたい気持ちだったが、ここで強圧的な
態度をとっても意固地になるだけだろう。そこでPCを起動し、あるところにメール
を出し、翌日、電話でコンタクトをとった。と、またも麻枝が部屋に入ってきた。
「ん、なにしていたんですか、吉沢さん」
「うん、まあ再就職活動といったところだ。フリーではさすがに限界を感じてき
たからな」
「ふーん。ぼくはフリーのほうがいいと思うけどなあ。で、どうなんですか」
「急な話だが、年明け早々にも来て欲しいそうだ」
「どこなんですか?」
「KEYだよ」
「なんですか、それ非道いじゃないですか!ぼくの気持ちを知ってるくせに…!」
「麻枝、人間は自分を必要としてくれるところに行くものだ。KEYはオレの力を必
要としてくれている。それだけだ」
 麻枝は、吉沢のその言葉が終わるか終わらないうちに部屋を飛び出しいった。

77 : :01/12/26 15:00 ID:KVr+7MlW
 年が明けて、KEYの開発室。仕事始めの日である。麻枝が抜けたことで新作の制
作は停滞していた。年末ということもあってか、今まで制作状況の確認と来年のス
ケジュールの調整、コミケなどのイベントで麻枝が抜けたことを忘れようとしたが、
今までリーダーだった麻枝がいないことによる停滞は隠しようがなかった。
 と、開発室に社長が入ってきた。年始の挨拶かと思ったが、社長は一人、男を伴っ
ていた。ほとんどのメンバーには旧知の顔だった。
「あー、今年もよろしく。ところで、新しい仲間を紹介しよう。知っている人もい
るだろうが、吉沢務君だ。彼にはいままでの経験を生かして、プロジェクト全体を
見てもらうつもりだ」
「社長、リーダーは麻枝君のハズでしょう。どういうつもりなんですか!」
しのり〜が声をあげる。
「いや、しかし麻枝君にはメール、電話をしても連絡がつかんのだよ。とりあえず、
有給扱いにしているが、それもいずれ無くなる。雑誌、インターネットで発表した
からにはこれ以上の停滞は許されん」

 その日から、吉沢は精力的に動いた。涼元らの初顔合わせのメンバーともすぐに
うち解け、旧知のメンバーとはわだかまりを残しつつも、制作はいままでの停滞を
取り戻すかのように、いやそれ以上のペースで順調に進んだ。麻枝が担当するはず
だったシナリオ以外は。
「渚シナリオなんですが、私か魁さんが書くんでしょうか。それとも吉沢さんが?」
「うん、まあ、その部分は考えていることがあるんだ」
「それでも他ルートのシナリオを重なる部分がありますし…」
「そこのところは適当に、というか、ちょっと待っていてくれよ」
 涼元は少し不満だったが、そこで引いた。受賞歴もあり、単行本も出したことも
ある作家とはいえ、ゲームの制作に参加したのはAIRしかない涼元には、数多くの
作品を制作した吉沢に教えられることが多かった。しかし、制作が進み、ゲームの
全体像が見え始めた今になっても麻枝が担当するはずだった部分の担当を割り振ら
ない吉沢の態度は不自然だった。

78 : :01/12/26 15:01 ID:KVr+7MlW
 そして、発売日が決まり、マスターアップの期限も決まった。が、その時を境
に吉沢が豹変する。突然の仕様変更、決定稿のはずの原画へのダメ出し、折戸
が作曲した曲は原型を無くしてしまうほどに編曲した。そして相変わらずメイン
となる渚シナリオには手もつけていない状態であった。制作が大混乱に陥り、休
日出勤の連続であった。スタッフの怒りが爆発しようとしていた日曜、休日出勤
で朝一番で出勤したみきぽんがPCを立ち上げると、大量のウンコフォルダが!他
のスタッフのPCも同様だった。そしてメールサーバには吉沢からのメッセージが
残されていた
「ハッハッハッ、誰がテメーらの青臭ぇゲーム作りなんか協力するかよ。最初っか
らこうして、混乱に陥れるのが目的だったんだよ。思い知ったか。これであのとき
の復讐がようやく果たせて清々したぜ。俺はこれからバハマでバカンスを楽しむ
とするか。じゃあな、ハッハッハッ」

79 : :01/12/26 15:03 ID:KVr+7MlW
 一方、時を同じくして麻枝は吉沢の部屋を訪ねていた。麻枝は吉沢の部屋を飛
び出して以来、荒んだ生活を送っていたが、さすがに吉沢にだけは謝っておこうと
思った。しかし、部屋はもぬけの殻だった。
 正確には部屋の中に古いPC98がポツンとあった。起動するとガチャンガチャン
とフロッピーディスクにアクセスする音が部屋に響いた。MS-DOSが立ち上がると、
AUTOEXEC.BATで自動的に演奏ソフトが起動し、今では携帯電話の着メロにも劣る
FM音源で曲を奏でた。これは、青空!?…そして麻枝はフロッピーディスクの挿入
口に挟まれていた手紙を発見する。

「麻枝、なにも言わずにKEYの開発室へ行け。そこにはお前を必要としてくれる人
たちがいる。人間は自分を必要としてくれる人のために生きるんだ。俺はしばらく
旅に出るよ。ゲームの制作を大混乱に陥れた張本人とお前が仲良くしているんじゃ
あ、お前まで疑われるからな。長い旅になるだろう。けれどお前のことは忘れない。
いつかどこかで出会うかも知れないけどな。体に気を付けろ。じゃあな 吉沢」
 吉沢さん、オレのために憎まれ役を…麻枝は静かに手紙を読んだ。二度も三度も
繰り返し読んだ。手紙が涙でぐしゃぐしゃになり、文字が判読できないほど滲んで
いた、それでも麻枝は手紙を読み続けた。

80 :名無しさんだよもん:01/12/26 15:48 ID:G4/xA3O2
なんつーか・・・えらく展開がはやいな・・・
まぁリレー形式だからしょうがないけど。

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